ロサンゼルス留学体験レポート|英語が苦手だった私が、LAで見つけた新しい自分

「もともと、留学に強い憧れがあったわけではなかったんです」

そう話してくれたのは、大学3年生の秋から約11ヶ月間、ロサンゼルスへ留学した中川さん。
出発前の英語力は、決して自信がある状態ではありませんでした。英検2級にも苦戦し、TOEICも高校時代に勉強して400点ほど。留学直前は、体感として300点台くらいだったといいます。

それでも中川さんは、就職活動が始まるタイミングで「このまま社会人になったら、もう長期で海外に行く機会はないかもしれない」と感じ、留学を決断しました。

行き先に選んだのは、アメリカ・ロサンゼルス。
語学だけでなく、フィルムも学べるプログラムがあること。そして、多国籍でいろいろな人と出会える環境に惹かれたことが、大きな理由でした。

留学を決めたきっかけは、友人たちの「行ってよかった」という言葉

中川さんが留学に興味を持ったのは、周りの友人や先輩が留学から帰ってきたことがきっかけでした。

「どうだった?」と聞くと、返ってくるのは「本当に行ってよかった」「価値観が変わった」「絶対みんな行くべき」という前向きな言葉ばかり。

その話を聞くうちに、中川さんは「自分の知らない世界があるんだ」と感じるようになったそうです。

ただ、最初から明確に「絶対に留学したい」と思っていたわけではありません。
どちらかというと、「こういう選択肢もあるんだ」と知り、就活前のタイミングと重なったことで、一気に気持ちが動いたといいます。

「就職したら、きっともう行けない。だったら今しかないと思いました」

なぜロサンゼルスだったのか

最初はワーキングホリデーも考えていた中川さん。
しかし、申請のタイミングなどもあり、最終的にはアメリカ留学を選びました。

アメリカを選んだ理由は、多国籍で、世界中から人が集まる国だから。
その中でもロサンゼルスを選んだのは、気候の良さ、都市としての刺激、そして「英語プラス何か」を学べる環境があったからでした。

中川さんが通ったのは、ハリウッドにある語学学校。最初は英語コースを受講し、途中から3ヶ月間、English Plus Filmのコースに変更しました。

「英語だけだと、みんなできるようになるものだと思っていました。就活を考えた時に、英語に加えて何か自分の武器になるものがほしかったんです」

留学を、ただの語学学習で終わらせない。
将来の自分につながる経験にしたい。
その気持ちが、ロサンゼルスという選択につながりました。

出発前は、英語も治安も不安だった

もちろん、不安がなかったわけではありません。

特に周囲からは、ロサンゼルスの治安を心配されることが多かったそうです。家族や友人からも「気をつけてね」と何度も言われました。

ただ、中川さん自身の気持ちは、不安よりもワクワクの方が大きかったといいます。

「治安の不安は20%くらいで、80%はワクワクでした。どんな人がいるんだろう、どんな経験ができるんだろうっていう気持ちの方が強かったです」

英語面でも不安はありました。
英語が得意だったわけではなく、むしろ苦手意識があった中川さん。出発前は、テレビ番組で英語が苦手な人が海外でコミュニケーションを取る姿を見て、「自分もなんとかなる」と励ましていたそうです。

一番よかったのは、人との出会い

約11ヶ月のロサンゼルス生活で、一番よかった経験を聞くと、中川さんは迷わず「人との出会い」と答えてくれました。

語学学校では、世界中から来た学生たちと出会いました。
英語を学ぶ立場は同じでも、国籍も文化も考え方も違う。そんな友人たちと毎日のように話し、遊びに行く中で、英語力も自然と伸びていったそうです。

「私は本当に英語ができない状態からのスタートだったんです。でも、英語が上手な友達と毎日話していたことで、机に向かって勉強するよりも、会話の中で上達した感覚がありました」

英語を学んでいる人同士だからこそ、わかりやすく教え合える。間違えても笑い合える。
その環境が、中川さんにとって大きな支えになりました。

また、滞在先での出会いも印象に残っています。
ホストや同じ建物に住む人たちとの交流があり、夏にはプールサイドで食事をしたり、住人同士で集まったりする機会もありました。

学校だけではなく、生活の中にも人とのつながりがある。
それが、ロサンゼルス留学の大きな魅力だったといいます。

英語ができると、楽しいことが増えていく

留学前、中川さんにとって英語は「勉強しなければいけないもの」でした。

日本にいる時は、英語を学ぶ意味があまり実感できず、「勉強したところで何になるんだろう」と感じることもあったそうです。

でも、ロサンゼルスでは違いました。

英語を覚えると、友達ともっと話せる。
会話が続くと、遊びに誘われる。
自分の言葉で伝えられるようになると、世界が少しずつ広がっていく。

「英語ができるようになればなるほど、楽しいことが増えました」

この経験は、帰国後の中川さんにも大きな変化をもたらしました。
英語だけでなく、勉強そのものへの苦手意識が薄れ、専攻科目や第二言語にも前向きに取り組めるようになったそうです。

さらに帰国後は、TOEICで680点前後までスコアアップ。
点数以上に大きかったのは、「英語を使いたい」と思えるようになったことでした。

日本に帰ってからも、海外の人と交流できるイベントやアプリに自分から参加するようになったといいます。

留学中に感じた、もっとできたかもしれないこと

一方で、留学を振り返って「もっとできたかもしれない」と思うこともありました。

その一つが、現地で働くような経験です。
アメリカの学生ビザでは自由に働くことが難しいため、ワーキングホリデーのように仕事を通じて英語を使う経験はできませんでした。

それでも中川さんは、「無償でもいいから、何か手伝わせてもらうくらいの行動をもっとしてもよかった」と話します。

実際、現地でのつながりから、ちょっとしたお手伝いの機会はあったそうです。
「やります」と自分から動くことで、もっと多くのチャンスが広がっていたかもしれない。そう感じているといいます。

もう一つの後悔は、準備にもっと時間をかけること。
学校から届いた英語の同意書や契約書を、当時は十分に読み込めなかったことがありました。英語がわからないまま「大丈夫だろう」と進めてしまい、後から確認に時間がかかったこともあったそうです。

「時間をかけて目標設定をしたり、不安なことを解決してから行けるなら、その方が留学後はもっと充実すると思います」

留学は、行くだけでは変わらない。自分から動くことで変わっていく

中川さんがこれから留学する人に伝えたいことは、「自分から行動すること」の大切さです。

語学学校には、日本人の学生もいます。
中には、せっかく海外に来ても、寮や部屋にこもってしまう人もいたそうです。

もちろん、慣れない環境で不安になるのは自然なことです。
でも、そこで一歩外に出てみる。誰かに話しかけてみる。誘われたら行ってみる。
その小さな行動の積み重ねが、留学生活を大きく変えていきます。

「自分から行くことで得られる経験って、たくさんあると思います」

中川さん自身も、最初から英語が話せたわけではありません。
最初から明確な夢があったわけでもありません。
でも、ロサンゼルスに行き、人と出会い、英語を使い、少しずつ自分から動く中で、帰国後の自分にも変化が生まれました。

もう一度選ぶとしても、ロサンゼルスを選ぶ

留学を振り返って、もう一度同じタイミングに戻れるとしたら、またロサンゼルスを選びますか?

そう聞くと、中川さんは「選ぶと思います」と答えてくれました。

治安への不安もあった。
英語が通じない不安もあった。
もっと準備しておけばよかったと思うこともあった。

それでも、ロサンゼルスで出会った人たち、学校での会話、フィルムを学んだ時間、現地で自分から動いた経験は、今の中川さんの中にしっかり残っています。

留学は、英語を学ぶだけの時間ではありません。
自分の知らない世界に飛び込み、これまでの価値観を少しずつ広げていく時間です。

「英語が苦手だから無理かも」
「今から留学して意味があるのかな」
「就活前に行って大丈夫かな」

そう迷っている人にこそ、中川さんの経験は伝えてくれます。

完璧に準備ができていなくても、最初から自信がなくても大丈夫。
大切なのは、行った先で自分から動いてみること。
その一歩が、これからの人生を変えるきっかけになるかもしれません。

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