
「やっぱり学生のうちに、海外に行っておきたいと思ったんです」
そう話してくれたのは、3ヶ月間ロサンゼルスに滞在し、ダンスやエンターテインメントを中心に現地生活を経験した長濱さん。
留学を考えるきっかけになったのは、ハワイで参加したダンスイベントでした。そこで出会った人たちと話す中で、すでにロサンゼルス留学を経験している人とも出会い、「海外に行ってみたい」という気持ちが一気に具体的になったといいます。
ハワイ滞在は3日間。
その最終日の夜には、家族に「留学したい」と伝えていました。
行き先の第一希望は、最初からロサンゼルス。
理由はシンプルで、ダンスとエンターテインメントの本場だったからです。
将来的にエンタメ系の業界に進みたいという気持ちもあり、「行くならLA」という思いが強かったそうです。
ダンスとエンタメを学ぶなら、やっぱりLAに行きたかった
留学先を考える中で、イギリスなど他の選択肢が出たこともありました。
ただ、それでも長濱さんの中では「アメリカに行きたい」「できればロサンゼルスに行きたい」という気持ちが一番大きかったといいます。
他の留学会社に相談した時には、予算やビザの関係で、カナダや別の国をすすめられることもありました。語学学校に通う前提のプランになると、費用も大きく変わってきます。
それでも長濱さんにとって大事だったのは、「どこでもいいから海外に行くこと」ではありませんでした。
本場のダンスレッスンを受けること。
ライブやミュージカル、スタジオツアーなど、LAでしか味わえないエンタメに触れること。
そして、将来につながる刺激を現地で感じること。
その目的があったからこそ、ロサンゼルスという選択はぶれませんでした。
出発前に不安だったのは、英語と治安
出発前に「もっとやっておけばよかった」と感じたことを聞くと、長濱さんは英語力を挙げてくれました。
もちろん、英語は話せる方がいい。
現地での会話や移動、ちょっとした確認の場面で、英語ができればできるほど安心です。
ただ、実際に3ヶ月過ごしてみると、「英語力が完璧でなくても生活はできる」とも感じたそうです。
「周りの人がめちゃくちゃ助けてくれるので、そこまで英語力がなくても3ヶ月は過ごせると思いました」
もう一つの不安は、治安でした。
渡航前はニュースや国際情勢の影響もあり、「そもそも行けるのかな」と感じる場面もあったそうです。
実際に行ってみると、もちろん警戒は必要でしたが、想像していたよりも普通に生活できたといいます。
ただし、リアルな怖さを感じた経験もありました。
ある日、昼間に人通りの少ないバス停で待っていた時、ホームレスの人に絡まれそうになったことがあったそうです。無視をしていたものの、相手の手が出てきた瞬間、近くで信号待ちをしていた車の運転手のおばあさんが窓を開けて叫んでくれました。
その声に相手は離れていき、おばあさんは最後までその人が戻ってこないか見守ってくれていたそうです。
「怖い思いをしたのはその1回くらいです。気をつけていれば大丈夫だと思いました」
LAは楽しい街ですが、日本と同じ感覚でどこでも安心というわけではありません。
時間帯、場所、人通り、交通手段。
基本的な注意をしながら行動することが大切です。
ホームステイで出会った、LAならではの人たち
長濱さんは、最初の約1ヶ月弱をホストマザーの家で過ごしました。
ホストマザーはとても優しく、到着して数日後には一緒にハリウッドの通りへ出かけたり、有名なピンクスホットドッグを食べに行ったりしたそうです。
また、ホストマザーは山登りや世界中を旅することが好きで、昔の写真を見せながら、英語でいろいろな話をしてくれました。
「英語で会話するのにつまずくこともありました。でも、何回も教えてくれたり、写真を見ながら話してくれたりして、すごく良かったです」
一方で、ホームステイならではのリアルな気づきもありました。
滞在先には猫が3匹いて、長濱さんは猫が好きだったものの、滞在中は夜になると目がかゆくなったり、くしゃみが出たりしたそうです。次の滞在先に移ってから症状が出なくなり、「猫アレルギーだったんだ」と気づいたといいます。
ホームステイでは、人との出会いだけでなく、生活環境との相性も大切です。
ペット、食事、洗濯、部屋の使い方など、日本とは違う生活の中で、自分に合う部分・合わない部分が見えてきます。
その後に滞在したホストファザーの家では、生活用品もかなり揃っていて、冷蔵庫、電子レンジ、トースター、コーヒーメーカー、炊飯器などもあり、とても便利だったそうです。
ただし、食事についてはアメリカらしい違いもありました。
「晩ご飯を作ってもらえるのは本当にありがたいし美味しいんですけど、炭水化物が3つみたいな時もありました。野菜が少ないと感じる人や、好き嫌いが多い人は、自分で調整した方がいいと思います」
こうしたリアルな生活の違いも、留学の一部です。
本場のダンススタジオでレッスンを受ける日々
今回の留学で、長濱さんが特に力を入れていたのがダンスです。
主に通っていたのは、ロサンゼルスの人気ダンススタジオ。
プレイグラウンドを中心に、ミレニアム、ムーブメントにも足を運びました。
基本的には週3回ほどダンスに通い、土曜日は2コマ受けることも。週に4〜5レッスンほど受けながら、空いた時間で観光や友人との時間、エンタメ体験を楽しんでいました。
プレイグラウンドで受けていた先生のレッスンが最終週に別スタジオでしか行われないと知り、その先生のレッスンを受けるためにムーブメントへ行ったこともあったそうです。
そこで偶然、日本の有名アーティストグループが同じクラスを受けていたこともありました。
「BE:FIRSTのメンバーさんが4人くらいいて、同じクラスをたまたま受けていてびっくりしました」
ロサンゼルスでは、プロを目指す人、現役で活躍する人、有名アーティスト、世界中から集まるダンサーたちが、同じ空間でレッスンを受けていることがあります。
それは、日本ではなかなか味わえない刺激です。
友達は、ダンスレッスンから広がっていった
学校に通う留学とは違い、今回の長濱さんの留学は、ダンスやエンタメ体験を中心にしたプランでした。
そのため、友達ができる場所として大きかったのもダンスレッスンでした。
日本人の留学生やダンサーとも出会い、海外の人ともつながりました。
特に仲良くなった韓国人の友人とは、一緒にカフェに行ったり、古着屋を巡ったりしたそうです。
「一人では行きづらい場所も、一緒に行こうと言ってくれる人がいたから行けました」
ドジャース観戦やユニバーサル、ダンスレッスンなども、人とのつながりから広がっていきました。
留学では、最初から完璧に友達を作ろうとしなくても大丈夫です。
レッスンに行く。話しかけてみる。誘われたら行ってみる。
そうした一つひとつの行動が、留学生活をどんどん楽しくしてくれます。
Pitbullのライブ、マイケル・ジャクソンのミュージカル。LAだから出会えたエンタメ
長濱さんがLAで「本当に良かった」と話してくれた経験の一つが、Pitbullのライブでした。
もともと親の影響で好きだったアーティスト。
たまたま3ヶ月の滞在期間中に、ハリウッドボウルでライブが開催されることを知り、現地に行ってから最初にチケットを取ったのがそのライブだったそうです。
日本ではなかなか観られないアーティストのライブを、ロサンゼルスで体験する。
それだけでも、LA留学ならではの特別な思い出です。
さらに印象に残っているのが、マイケル・ジャクソンのミュージカル。
もともとはニューヨークに行ってミュージカルを観たいという気持ちもあったそうですが、実際にはLAでもさまざまなミュージカルが上演されていました。
長濱さんは、マイケル・ジャクソンのミュージカルをロサンゼルスで鑑賞。
2階席でも見やすく、真ん中に近い席を日本円で1万円ほどで取れたそうです。
「ニューヨークに行かなくても、自分の見たい作品を見られたのが良かったです」
そして何より印象的だったのは、観客の盛り上がり。
日本のミュージカルのように、歌が終わったら拍手するという雰囲気とは違い、出演者が登場した瞬間から会場が大きく沸き、まるでライブのような熱気だったといいます。
「マイケル本人じゃないのに、本人が出てきたみたいな盛り上がりでした。叫ぶし、立つし、本当にライブに来たみたいでした」
エンターテインメントを“観る”だけではなく、“会場全体で体感する”。
それが、LAで味わった大きな感動でした。

スタジオツアー、ミュージアム、ラスベガス。3ヶ月でもできることはたくさんある
長濱さんは、ダンス以外にもさまざまなエンタメ体験をしました。
ワーナーブラザーズとユニバーサルのスタジオツアー。
ミュージアム巡り。
ドジャース観戦。
ラスベガス旅行。
シルク・ドゥ・ソレイユ、Sphere、ベラージオの噴水。
ロサンゼルスだけでなく、ラスベガスでもエンタメを満喫しました。
しかも、旅行は節約しながら上手に計画。
ホテルと交通費がセットになったプランを見つけ、想定よりもかなり安く行けたそうです。
その分、LAでミュージカルの席を少し良くしたり、スタジオツアーやミュージアムなど、当初は予定していなかった体験にもお金を使えました。
「予定より安く済んだ分、行く予定がなかったミュージカルやミュージアム、スタジオツアーにも行けました」
留学中のお金の使い方は、体験の幅を大きく左右します。
全部を我慢するのではなく、節約するところと使うところを分けることで、3ヶ月でもかなり濃い時間を作ることができます。
LAで一番おすすめしたい場所、COSM
今回の留学で、長濱さんが「周りでLAに行く人がいたら一番おすすめしたい場所」と話してくれたのが、COSMです。
ソーファイスタジアムの近くにある没入型の映像施設で、長濱さんはそこでシルク・ドゥ・ソレイユの作品を鑑賞しました。
大きなスクリーンだけでなく、周囲にも映像が広がり、まるで空間全体に入り込むような感覚だったそうです。
映画やスポーツの生中継も行われていて、食事をしながら楽しめるのも魅力。
実際に上映前の広告映像を見ただけでも、かなり迫力があったといいます。
「個人的には、ラスベガスのSphereよりも没入空間って感じがしました」
LAには、有名な観光地だけでなく、現地に行って初めて知る新しいエンタメスポットもたくさんあります。
自分で調べたり、現地の人に聞いたりすることで、留学生活はさらに広がっていきます。
3ヶ月は短い。でも、濃く過ごせば十分変われる
3ヶ月の留学期間について聞くと、長濱さんは「もう少しいたかった」と感じる一方で、「ある意味ちょうど良かった」とも話してくれました。
もしもっと長くいたら、「まだ時間があるから」とだらけてしまう日もあったかもしれない。
3ヶ月という限られた時間だったからこそ、最後の1ヶ月は特にやりたいことを詰め込み、ダンスレッスンも増やし、スタジオツアーやCOSMにも行けたそうです。
一方で、もし長期で行くなら、語学学校だけではなく、大学や専門的な学校で何かを学びたいとも感じたそうです。
「語学学校で1年は、自分的には物足りないかもしれないです。長期で行くなら、どこかの大学で交換留学するとか、何かしらちゃんと学びたいと思いました」
短期なら、目的を絞って濃く経験する。
長期なら、語学だけでなく専門分野やキャリアにつながる学びを設計する。
自分に合った留学スタイルを考えるうえで、とても大切な視点です。
これからLAエンタメ留学を考える人へ
最後に、これからロサンゼルスでダンスやエンタメ留学を考えている人へのメッセージを聞きました。
長濱さんが伝えてくれたのは、「受け身でいると何も始まらない」ということでした。
ロサンゼルスには、ダンス、音楽、映画、ミュージカル、スポーツ、アートなど、本当にたくさんのチャンスがあります。
でも、街が広い分、何も調べずにただ待っているだけでは、行きたい場所にも、会いたい人にも、体験したいことにもなかなか届きません。
「自分でたくさん調べて、とにかく行ってみることが大事だと思います。LAにいる人たちは、エンタメで働いている人も多いので、そういう人と話して、おすすめの場所や見た方がいいものを聞くと、より充実すると思います」
これは、LA留学の本質かもしれません。
完璧な英語力がなくてもいい。
最初から全部の予定が決まっていなくてもいい。
でも、自分から動くこと。
レッスンに行ってみる。
現地の人に聞いてみる。
チケットを取ってみる。
友達に声をかけてみる。
気になった場所に足を運んでみる。
その一つひとつが、留学生活を自分だけのものにしてくれます。
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